2012年、ロレックスは長い歴史の中で最も複雑な機構を搭載したモデルを発表した。その名は「スカイドゥエラー」。空(スカイ)と滞在者(ドゥエラー)を組み合わせたこのネーミングは、まさに世界を股にかける現代の旅人のための時計であることを示している。Ref.326933は、2017年にラインナップに加わった比較的新しいモデルであり、ステンレススチールとイエローゴールドのコンビネーションが特徴的な一本である。
42mmのステンレススチールケースに、18Kイエローゴールドのフルーテッドベゼルが組み合わされたこの時計は、一目でロレックスと識別できる気品を漂わせる。このベゼルは単なる装飾ではなく、特許取得の「リングコマンド」システムの要である。ベゼルの回転とリューズの操作を連動させるこの画期的な機構により、時刻、GMT、年間カレンダーの各機能を直感的かつ容易に設定することができる。
文字盤のカラーバリエーションも魅力である。ホワイトダイアルは清潔感と洗練を同時に演出し、シャンパンダイアルは温かみのある高級感を湛える。そしてブラックダイアルは、ゴールドのインデックスと針が映える引き締まった表情を見せる。いずれも蓄光素材を施したアプライドインデックスが、暗所でも確かな視認性を確保する。
この時計の真髄は、その複雑な機能にある。文字盤の外周には12個の小さな窓が配置され、現在の月が鮮やかに示される。これは「サロス」と名付けられた年間カレンダー機構であり、30日と31日の月を自動的に識別し、年に一度の3月1日だけの修正で正確な日付を表示し続ける。中央には通常の時分針に加え、24時間表示のGMT針が配され、第2時間帯を瞬時に読み取ることができる。
心臓部に搭載されるのは、ロレックス自社製の自動巻きキャリバー9001である。29石、28,800振動/時という精度に加え、約72時間という長期パワーリザーブを誇るこのムーブメントは、ロレックスの中でも最も複雑な機構の一つとして知られる。ブレスレットは、コンビネーションモデルならではのオイスターまたはジュビリーが選べ、いずれも快適な装着感と堅牢さを両立している。
100mの防水性能を備え、ビジネスシーンから週末のレジャーまで、あらゆる場面で信頼できるパートナーとなる。スカイドゥエラー326933は、時計である前に、世界を股にかける現代の冒険者にとっての、静かなるコンパスなのである。